2016/8/31
風に負けた隣の田んぼのコシヒカリ(左)と、台風をものともせずに頑張りぬいたトラストのいのちの壱(右)。
8/31は野菜の日だそうですが、そんなの関係ねえ!(古っ)、ここはあえて台風の話題で。
太平洋上であっち行ったり、こっち行ったりフラフラしていた迷走台風10号が、ようやく本日零時に日本海に抜け熱帯性低気圧に変わりました。
2,3日前の予報では、関東直撃と言われていた今回の台風ですが、関東人のあっち行けパワーが勝ったのか、関東から逸れて通過してくれました。が、東北・北海道で氾濫や浸水が相次ぎ、はたまた死者まで出して、はた迷惑なやつでした。
普段の生活でも台風が来たら憂鬱になりますが、農業をやっていて特に困ることを5つ挙げてみます。
①雨で作物が浸かり、生理障害や呼吸困難を起こし、病弱になったり、ひどい場合には枯死する。稲の場合、24時間以上冠水(水を被ること)すると死んでしまいます。
②風で葉と葉が傷つけ合い、そこから病原菌が侵入したり、蒸散が激しくなり、水分不足で死に至ることもある。また、海から塩を含んだ風を運んできて、塩もみして植物から水分を絞り出されたりしたら、復活の見込ゼロです。
③稲穂が実っている最中に穂が水に浸かると、籾が吸水・発芽して、品質が著しく劣化し、市場には出せなくなります。
④稲刈り直後の田んぼに台風が来ると、万遍なく田んぼに落ちていた切藁が、水の流れに押されて、一カ所に固まり、そこで腐る。そうすると、そこが栄養過多となり、次年度の作付で、間違いなくその場所に植えられた稲はヒョロヒョロに育った後倒伏し、味が悪くなるし、稲刈りも困難となる。
⑤農業施設やビニールハウスが破壊される。水浸しになった機械や一杯に詰まった米袋は、使い物にならなくなる。そうすると何のために働いているのか分からなくなり、労働意欲が低下する。
台風対策として、台風前には深水にし、蒸散過多による枯死に供え、台風が去ったら速やかに排水し、雑菌を洗い流せと言われますが、田んぼが水浸しの時は、排水路の水位が、田んぼより高い時なので、どうせいちゅうんじゃいと言いたくなります。
で、今日のニュースでやってたけど、取水制限が続いていた関東のダムの貯水量が、久しぶりに75%まで回復したと。明るいニュースで良かったね。ちゃんちゃん。
2016/8/23
はい、台風9号・10号・11号と台風が三つ日本列島を睨んでいます。こんなことは今までになかった。まるで小田和正の歌詞のようですね。これからどんなことが起こるのでしょうか。怖いですね。恐ろしいですね。
11号は、日本列島を離れ、太平洋を北上したので大したことはありませんでした。この次に来たのが、台風9号でした。こいつは猛烈な雨と風をもたらしました。このおかげで、稲(コシヒカリ)がバッサリとやられてしまいました。
左上の写真は、管理人の二階の部屋から田んぼを撮ったものです。二軒の家がL(エル)字型になっていて、道路を挟んで向こうにも家が建っているので、風の吹き溜まりになる場所で、今回も風がグルグルと巻いたおかげで、稲があっちを向いたり、こっちを向いたりして、稲刈りがどうなる事やら案じられます。
二枚目の写真は、左がコシヒカリ、右がいのちの壱です。コシヒカリが倒されているのに対して、いのちの壱はビクともしていません。この次の台風もへっちゃらだい。会員の皆様には、きっとおいしいお米を届けますからね。
ちなみに畦の上に見えるんが、会員が設置してくれた案山子1号~6号です。こちらは、あっちから風が吹くとバタッ、こっちから風が吹くとバタッと自由にやっています。(笑鴨)
2016/8/20
ソバの播種を計画して、集まってもらったのですが、天気が思わしくありません。なので、ヘアリーベッジの種取りをしてもらいました。
ヘアリーベッジは、マメ科の牧草で、植物の生育に重要な働きを果たす窒素を、空中から取り入れて地面に蓄える貴重な植物です。
これまでは、レンゲにその役割を担ってきてもらったのですが、試しに、昨年田んぼに播いてみたところ、少々の降雨にも負けずに、旺盛な成育を示してくれたので、今年から大々的に稲刈り後の田んぼに播こうかと計画しています。
それにしても、ヘアリーベッジの種は小さく、根気のいる作業です。皆様お疲れ様でした。
2016/8/19
2013年から始まったこのブログも早3年目。思えば、良く飽きずにやってきたなあと・・・。応援して下さる皆様方、どうも有難うございます。
ところで、玉造町駅跡の近くに幕末期に京の街を我が物顔で闊歩し、街中を震え上がらせた新撰組の初代局長であり、乱暴者で有名な芹沢鴨の生家があります。
そのすぐ近くの畑で存在感を示しているのが、このアンパンマンの案山子です。
一体何を見守っているのやら、一人寂しげに佇んでいます。もしかしたら、自分の体をカラスに食べさせて、畑の作物を守っているのでしょうか。
今年限りだと思われますので、玉造に来たならば、是非お探しあれ。
鹿嶋平年(1981-2010) | ||||
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日付 | 平均気温 | 積算温度 | 日数 | いのちの壱 |
8/14 | 25.3 | 0 | 1 | 出穂日 |
8/15 | 25.3 | 25 | 2 | |
8/16 | 25.3 | 51 | 3 | |
8/17 | 25.2 | 76 | 4 | |
8/18 | 25.2 | 101 | 5 | |
8/19 | 25.2 | 126 | 6 | |
8/20 | 25.2 | 151 | 7 | |
8/21 | 25.2 | 177 | 8 | |
8/22 | 25.1 | 202 | 9 | |
8/23 | 25.1 | 227 | 10 | |
8/24 | 25.1 | 252 | 11 | |
8/25 | 25.1 | 277 | 12 | |
8/26 | 25.0 | 302 | 13 | |
8/27 | 25.0 | 327 | 14 | |
8/28 | 24.9 | 352 | 15 | |
8/29 | 24.9 | 377 | 16 | |
8/30 | 24.8 | 402 | 17 | |
8/31 | 24.7 | 426 | 18 | |
9/1 | 24.6 | 451 | 19 | |
9/2 | 24.5 | 475 | 20 | |
9/3 | 24.4 | 500 | 21 | |
9/4 | 24.2 | 524 | 22 | |
9/5 | 24.1 | 548 | 23 | |
9/6 | 23.9 | 572 | 24 | |
9/7 | 23.8 | 596 | 25 | |
9/8 | 23.6 | 619 | 26 | |
9/9 | 23.5 | 643 | 27 | |
9/10 | 23.3 | 666 | 28 | |
9/11 | 23.1 | 689 | 29 | |
9/12 | 23.0 | 712 | 30 | |
9/13 | 22.8 | 735 | 31 | |
9/14 | 22.6 | 758 | 32 | |
9/15 | 22.4 | 780 | 33 | |
9/16 | 22.3 | 802 | 34 | |
9/17 | 22.1 | 825 | 35 | |
9/18 | 21.9 | 846 | 36 | |
9/19 | 21.7 | 868 | 37 | |
9/20 | 21.5 | 890 | 38 | |
9/21 | 21.3 | 911 | 39 | |
9/22 | 21.2 | 932 | 40 | |
9/23 | 21.0 | 953 | 41 | |
9/24 | 20.8 | 974 | 42 | |
9/25 | 20.6 | 995 | 43 | |
9/26 | 20.5 | 1015 | 44 | 収穫日 |
2016/8/17
出穂日から収穫予定日を推定する表を作成しました。
・平均気温は、鹿嶋の温度を使いました。
・出穂日から温度を積算して、1000度に達した日を収穫日としました。
・この表によると収穫日は9月26日でえす。
・トラストのスケジュールでは、9/24が収穫日なので、計画段階での収穫日で大体合っていました。
・収穫2週間前(9/12)に水を落として田んぼを乾かすと教科書には載っていますが、8月末くらいまでしか灌漑水は来ないので、それ以降は、天水に頼らざるを得ません。お天気と相談しながら暗渠排水の栓をいつ抜くか決めます。
2016/8/15
世の中はお盆だったり、終戦記念日だったりしますが、オラたち鴨にはそんなの関係ね~!!
今日も大声を上げながら竹藪を闊歩するのだ。
7/3で紹介したアヒルちゃんが真ん中にいるのに気が付いたあなた、観察眼が鋭いです。
2016/8/14
5/21に田植えをした”いのちの壱”が8/14出穂期を迎えました。
田んぼを駆け抜ける風よりも、セミの声が勝っていました。
2016/8/13
田んぼに行ったら、稲(いのちの壱)が「明日穂を出しますよ」と語りかけてきました。
稲が最後に出す葉っぱの事を止葉(とめば)と言いますが、その止葉直下の茎がパンパンに膨れています。
明日が楽しみです。
2016/8/12
稲の教科書には「田植え後1ヶ月目に田んぼから水を落として中干しをするように、その時に田んぼに溝を切って、水の入排水をスムーズに行えるようにしなさい」って書かれていますが、そんなことをしても田んぼのカモ達に溝を潰されるのが目に見えているので、その時期に溝を切らずに、鴨を田んぼから上げてから、行いました。
溝の中を水が走っているのが解りますか?
2016/7/29
恥ずかしながら、HP管理人は初めて日本消費者連盟の情報誌を拝読させて頂きました。
総ページ数は16ページと薄っぺらなのに、その内容の濃いことに度肝を抜かれました。
表紙の絵から始まって、どのページにも無駄と言うものが一切無く、
選挙、食事、健康、生活、原発、沢山のメッセージが込められていました。
どんな方達がこの情報誌を作っているのだろうかと思いを馳せました。
今回は、茨城アイガモ水田トラストが紹介されたページをアップさせて頂きました。
盗用だ! とうよー(そうよー)、なんちって。(笑鴨)
2016/7/23
トラストの案山子(かかし)作成日です。
これまで田んぼを守ってくれた鴨さん達は、稲の出穂(しゅっすい)が近づいてきたので、肥育場へ引き上げました。
収穫までは、スズメの食害が怖いです。
なので、トラストメンバーに案山子を作ってもらいました。
皆さん、案山子作りにも慣れて来たと見えて、大分手際よくなりました。
出来上がった案山子も独創的で面白いでしょう。
それでは、これからの田んぼの事はよろしく頼んだよ、案山子君。
2016/7/23
カモ捕獲シースルーネットの存在が、カモ達に気にならないようになったみたいです。
捕獲者もカモ達の目の前にいるのですが、そんなことはお構いなしにエサを食べるのに夢中です。
これならば、直ぐにでも捕獲は可能な気がします。
明日は”いざ鎌倉”です。覚悟召されよ。
2016/7/22
そろそろ稲が穂を出す時期です。今まで、屑米を餌にして育った鴨にとっては、このまま田んぼにカモを置くことは、カモにとっては食べ放題のレストランにいるようなものです。
なので、田んぼからカモを引き上げるのですが、集団性の強いカモを一羽でもとり逃したら、怖がって、二度と人間には近づいてきません。
コツは、一網打尽で捕獲することです。ところが、数日前まではエサの時間には、呼ばなくてもエサ場で待っていたカモちゃんが、この時期まで育つと警戒心が強くなり、呼んでもなかなか近寄って来ません。
以前はカモを囲うのに戸板を使ったのですが、カモ達は非協力的な態度を示し続けました。
それを打破したのが、田宮さん考案の「カモ捕獲シースルーネット(実用新案申請中)」です。特徴は、①シースルーなのでカモ達の警戒心は即座に解け、呼べば簡単に中に入って来る。②フレームはアルミパイプで、軽量、折畳み式なので場所を取らない。③フレキシブルに折れ曲がるのでどんな地形にもフィット。
使い方は簡単、片方の端を田んぼの回りを囲ったネット(緑色のネット)の支柱に縛り付け、準備をします。次に、中に餌を撒き、カモを呼びます。カモが餌を食べるのに夢中になっている隙に、「カモ捕獲シースルーネット」の反対側を閉じてカモ達を逃げられなくして捕まえます。
それでも逃げられた時は、仕方がありません。家で飼っている鴨之助と鴨衛門の出番です(カモダチ作戦)。
2016/7/10
松本酒屋さんから、”行方ファーマーズビレッジ”に「笑鴨」を置いてもらえることになったと連絡を頂きました。
えっ!あの”白ハト”で有名な”行方ファーマーズビレッジ”に!!
そう、鈴木市長肝いりの廃校になった小学校のリサイクルプロジェクトの”行方ファーマーズビレッジ”に!!
そこで偵察を出したのですが、見つからない、ガセネタではないかと情報が錯綜しておりましたので、管理人自らが行ってまいりました。
”なめがたファーマーズヴィレッジ”のアドレスはこちら
http://www.namegata-fv.jp/
幻の銘酒「笑鴨」が酒棚の一番下段片隅にひっそりとひかえめにありました。お出かけの際には、よーく探して下さい。
ついでに棚の真ん中へ移動して・・・(笑鴨)。
2016/7/3
5/21放鳥から1ヶ月と10日経ちました。あの頃は、片手に何匹も乗ったのですが、これだけ大きくなるとは、ビックリです。
白い鴨は、アヒルの血を強く受けついでいる様で、小さい頃は皆から遅れがちで、後からピーピー鳴きながら着いていくのがやっとと言う感じでしたが、今ではそんなことは微塵も感じさせません。
現在、朝夕それぞれ42.5gの玄米をやっています。
これだけ食べていてもお腹がすくようで、最近では稲の葉っぱを食べるようになってしまいました。
困ったものです。
いいね!して下さった皆様へ、本当に有難うございます。
健全な食卓は、健全な未来を創る。
健全な社会のために、健全な食材と楽しい情報をお届けします。